ADHDには、不注意優劣型と、多動性-衝動性優勢型、混合型の3つのタイプがあります。
極端に不注意で活動性が低かったり、無気力だったりすることもあります。
多動性と衝動性がありますが不注意の兆候は出ていません。
不注意と多動性・衝動性の両方がある場合です。簡単言うと年少であればあるほど多動性-衝動性優勢型画多く、女児に多いのは不注意優勢型です。年を取るとともに混合型に落ち着く場合が多いです。
ADHDに合併しやすいものとして学習障害、自閉症、アスペルガー症候群などが挙げられます。中でも注目されているのが高機能自閉症やアスペルガー症候群との関係です。最近、幼児期にADHDと診断された子どもが思春期になってアスペルガー症候群と診断されることが増えてきているように思います。
また、ADHDに混同されやすいものに気分障害があります。子どもに見られる欝的言動は衝動性、不注意と誤解されやすく躁的状態の言動は多動性、衝動性と見誤る必要があるため注意が必要です。
また、ADHDの子どもは成功体験が少なく、徐々に自己評価が下がっていくことで二次的な症状に繋がる場合があります。チック、吃音、夜尿に始まり、不登校や引きこもりなどの情緒的障害を引き起こす場合もあります。反抗的な態度を示す反抗挑戦性障害や反社会的な行動の関係も指摘されています。成長とともに生じる問題として、学業の失敗や自尊心の低下があり、アメリカでは交通事故や若年の妊娠、薬物乱用などの生活上の問題が指摘されています。
また、障害や疾患とは異なりますが虐待や不適切な養育態度もADHDとの関係性として注目されています。虐待がADHD的行動パターンを生み出したと思われるような場合もありますし、そう見られがちです。ただし、安易に結び付けれるようなことでもないため、慎重に見ていく必要があります。